daimonCUP(ダイモンカップ)無期限休止のお知らせ

ダイモンカップを応援してくださった皆様へ

 長年にわたりダイモンカップを支えてくださったすべての皆様へ、心から感謝を申し上げます。誰もが誰かのセーフティネットであり続けられる社会の実現を目指して活動する一般社団法人daimon(代表理事・糸数温子)は、2012年から県内各地(那覇市民体育館や沖縄市営体育館、宜野湾市立体育館、具志川じんぶん館、国際通りなど)で、ダイモンカップを開催してまいりました。この度、ダイモンカップ事業は無期限活動休止を発表致します。以下に詳細を記します。

▶お知らせ: 2024_0423_ダイモンカップ休止のお知らせ(PDF)

■ダイモンカップについて:

 ダイモンカップは、日本最大級の社会派フットサル大会として知られ、過去大会では1万人以上の参加者とともにイベントを作り上げてきました。2012年の開始以来、「貧困・孤立に抗するコミュニティ作り」をモットーに、スポーツや文化などの余暇活動によって、市民、行政、企業、NPOが協力し合うプラットフォームを提供し、多様なバックグラウンドを持つ人々が一堂に会し、共に学び、成長する機会を創出してきました。

■ダイモンカップ休止の理由:

 プロジェクトメンバーと協議を重ねた結果、ダイモンカップは一定の目標を達成し、次のステージへの移行が必要であるとの結論に至りました。これまでダイモンカップの具体的な目標として、スポーツイベントを通じて、沖縄の貧困/労働問題の啓発、支援団体と活動の連携、そして支援活動の周知と参加のきっかけづくりを掲げてまいりました。

 まず、沖縄における貧困問題の啓発については、第1回(2012年)大会の開催当時と比べて、現在では貧困問題に対する認知は進んでいます。12年前は頻繁に「沖縄に貧困なんてあるの?」と言われてきましたが、今はもうそんなことはありません。そのため、啓発の必要性は一段落したと考えています。

 次に、支援団体と活動の連携については、当時は貧困問題に対する認識が乏しく、支援活動のプレイヤーが可視化されていませんでしたが、現在ではその状況も改善しています。

 また、ダイモンカップと並行して、弊社主宰で2014年に立ち上げた「沖縄セーフティネット協議会」は、支援の現場に共通する貧困問題に対し、多様な団体が連携・連帯して課題を理解するためのネットワーク(定期的な勉強会)として活動してきました。しかし、こちらも2022年にその役割を終え、解散しました。

 最後に、支援活動の周知と参加のきっかけづくりについては、現在ではさまざまな支援団体や支援方法が立ち上がっており、寄付やボランティアだけでなく、クラウドファンディングやIT技術の活用も増えてきています。スポーツイベントを活用する事例も珍しくなくなりました。これらの変化を踏まえ、ダイモンカップは一定の目的を達成したとの結論に至りました。

■今後の展開

 ダイモンカップを開始した12年前と比較して、沖縄県内の貧困問題への世論の反応は大きく変わりました。多くのひとびとがこの問題の解決に向けて行動を起こすようになりました。

 しかし、上述のすべての変化がポジティブなものであるとは言えません。特定の対象者や支援の方法に注目が集まる一方で、自己責任論や投資アプローチの弊害には無自覚であったり、「対策」に関する議論は脆弱なままです。これからも取り組むことは、たくさんありそうです。そこで12年の活動に区切りをつけ、次のステージに踏み出すことにしました。

 私たちはダイモンカップ事業を休止しますが、これからもスポーツや余暇活動を活用することの良さを伝え、貧困/労働問題に関する議論を喚起し、そして市民活動に関する発信を続けます。ダイモンカップの先へ進むにあたって、私たちの善意がどこにたどり着くのか、丁寧な議論を積み重ね、新たなプロジェクトの創出を目指します。

 今後の活動は、弊社公式サイトを始め、noteでの記事執筆公式youtubeチャンネルからお知らせ致します。

 これまで応援頂いた皆様には、これまでのご支援に深く感謝し、これからも信頼できるプロジェクトを提供できるよう引き続き努力してまいります。一般社団法人daimonの活動は今後も続きますので、引き続き、ご協力と応援をよろしくお願いします。

以上、ダイモン一同、感謝の気持ちを込めてお知らせいたします。

 


▶最新イベントのお知らせ

弊社・社外コミュニケーション担当・松門協がシンポジウムに登壇します!
障害者雇用における合理的配慮をめぐる対話-デンマークとフィンランドの実践と調査報告-2024年4月25日@筑波大学


■ダイモンカップの歩み

ひとつひとつの大会に思い入れがあり、小さな工夫があり、みんなの試行錯誤や苦労があって、すべては書ききれないけれど、少しだけ、これまでの歩みを紹介します。

第1回大会:2012.10.14

ダイモンカップは、2012年に沖縄における貧困/労働問題の啓発を主な目的としてスタートしました。特に、女性支援の必要性を発信するために「お母さんのためのフットサル大会」と銘打ったのは、(女性)コミュニティに訴えかける場としてスポーツイベントの可能性を拓く挑戦でした。

▶第1回大会の初々しい報告書を再掲します。

▶過去の大会記事は、こちらから(ダイモンカップ公式サイトが開きます)。

第2回大会:2013.9.22

第2回(2013年)大会からは、女性支援団体や企業との連携を強化しキッズブースや就労/支援相談ブースの設置を始めました。ここから少しずつイベントとしての形が見えてきました。

▶第2回大会の実施報告書を再掲します。

▶第1回大会・第2回大会のフォトギャラリーはこちらの記事から

第3回大会:2014.6.21-22

第3回(2014年)大会では多くのひとに社会参画の入口を作ることを目標に掲げていました。会場内では支援関係のブースを設け、会場の外では「ハレノヒバザール」として屋台村を設置しました。定番の取り組みとなった「ダイモンカップで1カップ!フードドライブ大作戦」(協力:フードバンク2h沖縄)が始まったのもこの年です。

▶ハレノヒバザールに出店してくださった皆さまや当日の様子は、大会スタッフブログから御覧頂けます。

▶この年はクラウドファンディングにも挑戦し、ダイモンのあっちゃんの奮闘する様子を発信し続ける密着企画も実施しました(協力:うさノート様)。

▶この年、琉球ゴールデンキングスが優勝しました。プレゼンターとして、山内盛久選手(琉球ゴールデンキングス→現:三遠ネオフェニックス)が賞品授与に来てくれました。

▶写真は、沖縄を拠点として活動する男女混合フラダンスサークルKailua Hula Studioの皆さんにご協力頂き、大会フィナーレのクールダウンをしました。

2014年大会のフォトギャラリーは、フォトアプリ「Scene」様のご協力により、チームごとに作成して公開しました。(こちら

第4回大会:2015.6.20-21

社会貢献活動を充実させると同時に、第4回(2015年)大会では、日本代表選手やコーチ、県外チームの招聘に尽力し、日本トップレベルのフットサル競技を観戦する機会を得ることができました。

▶2015大会にきてくださったスペシャルゲストの皆さまのご紹介は、2015年06月08日のこちらの記事から「参戦!! from 和歌山、東京、三重、スペイン!?」

▶2015フォトギャラリー一覧

2015daimonCUP【ビギナークラス】

2015daimonCUP【チャンピオンクラス】

2015daimonCUP【Over-35】

2015daimonCUP【アフターパーティ】

▶2015大会の報告書は、こちらからご覧いただけます。

第5回大会:2016.11.18-20

第5回(2016年)大会からは、3日間開催となりました。平日日程に、〇△□(まるさんかくしかく)クラスを新設し、「誰かの生きづらさに寄り添い応援しあう」ことを目的に、支援団体間の連携交流を進めてきました。

▶2016大会概要

第6回大会:2017.12.8-10

第2シーズンに入ったダイモンカップは、新たな試行を重ねました。より多くのひとに届けるためにいかにダイモンカップを応用するのか、チャレンジしてきました。

第6回(2017年)大会では、さんかくエキスポと題して、シンポジウムの開催を組み合わせ、スポーツイベント→シンポジウム→国際通りでのパフォーマンス型のイベントとして開催しました。

さんかくエキスポサイトは、こちらから

「まるさんかくしかくクラス」では、車椅子サッカーといつものフットサルを組み合わせた競技形式になり、どこのチームが優勝するか全く分からない白熱した戦いが繰り広げられました。ダイバーシティサッカーチームの皆さまの来沖もあり、スポーツを活用した支援の輪の広がりを感じることができた大会でもありました。また、一般社団法人沖縄ダルクの皆さんによるエイサー演舞も披露して頂き、こちらも恒例になりました。

2017まるさんかくしかくクラスフォトギャラリーは、こちらから

▶(2017)大会:国際通りでの開催の様子はこちらの動画からご覧いただけます。

第7回大会:2018.12.9@国際通り、2019.1.6-7@沖縄市営体育館

2018年は、2ヶ月連続開催に挑んだ年です。

「ストリートファイター」と名付けた国際通りでの開催も2回目となり、より多くの人にダイモンカップの意義を感じていただける機会となりました。

▶ストリートファイターフォトギャラリーは、こちらから

第8回大会:2019

第8回(2019年)大会からは、「就労に困難を抱える人を支援するみなさんに向けて」と掲げて「○△□実践型研修」として体験型の就労支援研修のプログラムとしての提案をはじめました。この取り組みは、今後も続けていきます。

▶2019大会報告書は、こちら。

番外編(第9回の代わりに):2020

第9回(2020年)大会は、新型コロナウイルス感染症拡大期にあり、イベントを打つことができないなかで支援団体代表者同士のe-sports交流会として実施しました。協力として、ダイバーシティサッカー協会さんに開催のご支援を頂きました。

 
 
 
 
 
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